ASK SDKのセットアップ

はじめに

このガイドでは、Alexaスキルを開発する準備としてASK SDK for Pythonをインストールする方法を説明します。

前提条件

ASK SDK for PythonにはPython 2(2.7以上)またはPython 3(3.6以上)が必要です。続行する前に、サポートされているバージョンのPythonがインストールされていることを確認してください。バージョンを表示するには、コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行します。

$ python --version
Python 3.6.5

Pythonの最新バージョンはここからダウンロードできます。

ASK SDK for Pythonをプロジェクトに追加する

ASK SDK for Pythonは、Python Package Index(PyPI)からコマンドラインツールpipを使用してダウンロードおよびインストールできます。Python 2バージョン2.7.9以降またはPython 3バージョン3.4以降を使用している場合、pipはPythonとともにデフォルトでインストールされています。

多くのPython開発者は仮想環境で作業をおこないます。隔離されたPython環境として使用でき、プロジェクトの依存関係やパッケージのバージョンの管理に便利であるためです。SDKを仮想環境にインストールするのが、最も簡単な開始方法です。SDKを仮想環境にセットアップするセクションを参照してください。

もうひとつの選択肢は、ASK SDK for Pythonを特定のフォルダーにインストールすることです。こうすることで、必要な依存関係を確実にインストールでき、完成したスキルに必要なファイルを簡単に見つけてデプロイできます。SDKを特定のフォルダーにセットアップするセクションを参照してください。

オプション1: SDKを仮想環境にセットアップする

以下のコマンドを使用して仮想環境を作成し、作成したフォルダーに移動します。

$ virtualenv skill

次に、仮想環境をアクティブ化します。MacOSまたはLinuxを使用している場合は、以下のコマンドを使用します。

$ source skill/bin/activate

Windowsユーザーの場合は、以下のコマンドを使用します。

$ skill\Scripts\activate

コマンドプロンプトのプレフィックスが、仮想環境内部で作業していることを示す(skill)になります。以下のコマンドを使用してASK SDK for Pythonをインストールします。

$ pip install ask-sdk

MacOSおよびLinuxでは、使用するPythonのバージョンによって、SDKがskill/lib/Python3.6/site-packagesフォルダーにインストールされます。Windowsでは、skillLibsite-packagesにインストールされます。site-packagesフォルダー内には次のようなディレクトリがあります。

ask_sdk
ask_sdk_core
ask_sdk_dynamodb
ask_sdk_model
boto3
…

オプション2: SDKを特定のフォルダーにセットアップする

最初に、コマンドプロンプトからAlexaスキル用の新規フォルダーを作成して、そのフォルダーに移動します。

$ mkdir skill
$ cd skill

次に、pipを使用してASK SDK for Pythonをインストールします。-tというオプションは、特定のフォルダーをインストールのターゲットにします。

$ pip install ask-sdk -t ask-sdk

このコマンドはスキルフォルダー内にask-sdkというフォルダーを作成してASK SDK for Pythonとその依存関係をインストールします。これで、スキルディレクトリにはフォルダー​ask-sdkが含まれ、その中には次のディレクトリが含まれているはずです。

ask_sdk
ask_sdk_core
ask_sdk_dynamodb
ask_sdk_model
boto3
…

注釈

Mac OS Xを使用しておりHomebrewを使用してPythonをインストールしている場合は、上記のコマンドは機能しません。次の内容のsetup.cfgファイルをask-sdkディレクトリに追加することで、この問題を簡単に回避できます。

[install]
prefix=

ask-sdkフォルダーに移動して、pip installコマンドを実行します。

$ cd ask-sdk
$ pip install ask-sdk -t .

詳細についてはhomebrewドキュメントで確認してください。​

次のステップ

プロジェクトにSDKを追加したので、スキルの開発を開始できます。次の初めてのスキル開発セクションに進み、基本のスキル開発の手順をご覧ください。